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水道橋 吉阪隆正 設計 アテネフランセへ


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外観

水道橋と御茶ノ水の間にある語学学校のアテネフランセは言わずもがなの名建築です。設計はあのル・コルビジェの弟子の吉阪隆正です。

竣工は1962年ですから、すでに60年の歳月が経とうとしています。語学学校としての歴史はもっと古く創立は1913年なので100年以上の歴史を有する伝統ある学校なのです。

アテネフランセを正面から見るとこんな感じです。▼

吉阪隆正 設計 アテネフランセ

右側のピンクの壁が有名ですが、全体はこんな建物です。▼

吉阪隆正 設計 アテネフランセ

吉坂隆正

この建物の設計をした吉坂隆正は父親が外交官だったのでジュネーブで少年時代を過ごします。大学は単身帰国して日本の早稲田大学の建築科に通いますが、それまでを海外で過ごした経験からフランス語が非常に堪能だったこともあり、ル・コルビジェのアトリエに勤務していた経験があります。

ル・コルビジェのアトリエに勤務した日本人は吉坂隆正の他に前川國男、坂倉準三がいます。吉坂隆正が在籍していた頃、ル・コルビジェのアトリエはユニテ・ダビタシオンやロンシャン礼拝堂を設計していた時期でした。そのル・コルビジェの影響を色濃く受けているのがこのアテネフランセではないでしょうか。

壁に散りばめられたアルファベットもル・コルビジェが多用していたステンシル文字です。「athenee francais」の文字がランダムに配置されていると言われていますが、確認したことはありません。

吉阪隆正 設計 アテネフランセ

夕日の色

これが超有名なピンクの壁です。

この壁の色は吉坂隆正の指示によると「アンデスに沈む夕陽の色」です。設計の吉阪隆正は建築家でありながら、教育者・登山家・冒険家・文明批評家など多才な人物でした。

その中で「アンデスに沈む夕日の色」というのは登山家、冒険家としての吉坂隆正の発言でしょう。ここに出向くことがあったら、この壁の色はただのピンクではなくて「アンデスに沈む夕日の色」ですから、そういう目でじっくり眺めてみてください。

吉阪隆正 設計 アテネフランセ

ポイント

アンデスに沈む夕日色の壁も素敵なのですが、この建物の見所は夕日色の壁だけではありません。飛行機の羽のような不思議な形をしたエントランスの庇も面白いです。

また、夕日色の壁の上部にはアテネフランセのシンボルである女神アテナの横顔がネオンで光るようになっています。ここを見るのは夜の方がいいですね。

吉阪隆正 設計 アテネフランセ

建物内部は学校なので勝手に入るわけにもいかないので内部の写真はありません。

吉阪隆正 設計 アテネフランセ

深いボルドー色の壁に白いアテナの横顔が彫り込まれた方にの上の方を見ると、なんと避雷針がふくろうで装飾されています。

こんなところに遊び心を持てる人だからこその「アンデスに沈む夕日の色」の壁ができたのかもしれません。▼

吉阪隆正 設計 アテネフランセ

左に見えるのは新館です。こちらはだいぶ現代的なファサードです。

同じ吉坂隆正が設計したと言われています。この昭和を感じる旧館とミラーのようなうねる新館の対比が非常に面白いです。▼

吉阪隆正 設計 アテネフランセ

立地

水道橋や神保町からも歩けますが、御茶ノ水からだと山小屋風の喫茶穂高がありますよ!

アテネフランセ

千代田区神田駿河台2丁目11 MAP

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