店構え
カタカナ文字の「カフェーパウリスタ」のフォントが可愛い店構えです。銀座の中央通り沿いの路面店に店を構えるこの喫茶店はレトロとか昭和とかそんな生優しいものではなく、創業は1911年(明治44年)の日本で最古の喫茶店です。
古い喫茶店を巡るブログを書くのであればここを一番最初に書くべきだったかもしれません。このブログの記念すべき第一投稿は国分寺の喫茶でんえんでした。でんえんを選んだ理由がオーナーがおそらく現役喫茶店オーナーで最高齢であろう1927年生まれの94歳だったからです。
カフェーパウリスタは110年前に創業ですから、さすがに開業時から在籍している方はいないでしょうが、その歴史は相当なものです。ちなみにパウリスタ(Paulista)は、サンパウロっ子という意味です。もちろんお店で扱うコーヒー豆はブラジル産です。
店内
最初に銀座で開業した時はこの場所ではなく、現在の交詢社の向かい側にフランス風の洋館を建てて始めたのです。
現在の場所に移転してきたのは1970年になってから。それでもこの地で50年以上ですから、れっきとした老舗ですね。店内は奥に細長いお店です。
かつての場所にお店があった頃は、芥川龍之介や谷崎潤一郎や与謝野晶子、森鴎外、藤田嗣治、アインシュタインなどそうそうたる方々が訪れたそうです。
現在の店舗に移ってきてからは、あのビートルズのジョン・レノンとオノ・ヨーコがここのコーヒーを飲みにやってきたというのは有名な話です。
ですから、元祖ジョンレノン系喫茶でもあるわけです。
メニュー
カフェーパウリスターのモーニング未経験だったので、朝早起きして行ってきました。
カフェーパウリスターのモーニングメニューは8種類もあります。
コーヒーメニューです。
パウリスターの看板メニューはブルジル産コーヒー豆を使用した森のコーヒーです。▼
他にもたくさんのメニューがあります。
制覇したいけれど時間がかかりそうだなぁ。さすが伝統が違います。
ケーキも種類がたくさんあります。▼
パンケーキもスイーツ系からお食事系まで3種類あります。
キッシュやサンドイッチ▼
サラダメニュー▼
オーダー
せっかく朝早く行ったので、モーニングメニューです。
こちらは手作りスコーンセット。スコーンメニューがあると頼みがちです。青山一丁目のエルグレコでもスコーンセットをいただきました。こちらはモーニングなので、スコーンだけでなくなんと美味しそうな山盛りサラダ付きです。▼
こちらはトーストセットです。ジャムはイチゴとブルーベリーから選べます。
これはブルーベリージャムです。▼
なんと、モーニングメニューにはオレンジジュースつき。
高級ホテルの優雅な朝食のようです。コーヒーは左が森のコーヒー、右がパウリスタオールドです。
森のコーヒーは爽やかな味で何杯でも飲めそうです。オールドパウリスタは濃いめの渋い味で玄人好みの味です。
嬉しいことにモーニングはおかわり自由です。しかも、お変わりの際に別のコーヒーにすることも可能。私は2杯目は森のコーヒーライトにしました。さっぱりして飲みやすいコーヒーでした。朝からこんなに優雅で幸せな時間を過ごすと1日が有意義です。やっぱり喫茶店のモーニング最高!▼
パウリスタで秋以降になると食べられるタルトタタンです。
これは2年以上前の写真ですが、おそらく今年も寒くなったら登場するはずです。また今年も食べにいかなければ。▼
ポイント
なんと言っても他店に追随を許さないその歴史と伝統です。
このカップ&ソーサーやスプーンのデザインは開業時に使用していたものを復元したものです。
また、お店のロゴマークはサンパウロ市の市章のデザインを踏襲したもので、コーヒーの実がなったコーヒーの樹が星の中の女王を囲んでいます。
明治44年の新聞広告です。
当時は支店が大阪、名古屋、横浜にも支店があったのですが、現在は銀座のみです。
銀座には老舗と呼ばれる喫茶店がたくさんありますが、やっぱりパウリスターの歴史は群を抜いています。
明治時代に珈琲を飲んでいたモダンな紳士淑女に思いを馳せながら銀座で森のコーヒーをいただく優雅な時間が私は好きです。
他のジョンレノン系喫茶情報▼
カフェーパウリスタ
中央区銀座8丁目9−16 長崎センタービル 1F MAP