浜松町でも第一京浜より内側の大門、芝公園あたりまで行けば昭和の雰囲気も薄れるかと思いきや、やっぱり昭和が色濃く残ります。日比谷通りより内側は一気にオシャレ度が増すのですが。
今回紹介する昭和な純喫茶は浜松町というより、芝公園、御成門エリアに位置する「アイビー館」。創業が1970年代という老舗な喫茶店です。
立地と歴史
浜松町の北口から徒歩10分、再開発とは無関係なエリア。周辺は昭和の頃からの重厚なオフィスビルが建ち並ぶ一角で周辺の昭和なサラリーマンたちを惹きつけているのがアイビー館です。
▲創業はこのマンションが出来た時だそうです。マンションが1975年竣工なので創業も1975年。
つまりもうじき創業50年という老舗です。
でも中に入らなければ、よくあるビジネス街の喫茶店らしいなぁと通り過ぎてしまうところです。
店構え
その店構えは普通のマンションのビルの1階。
良く言えば ”芝公園のビンテージマンションの老舗純喫茶” です。
▲オープン当時から多少のメンテナンスはされているものの、基本はほとんど変わっていないと思います。
70年代のオフィス街の喫茶店の定番的な店構えではないでしょうか。
店内
店内は奥にカウンターがあって、それ以外は大きなフロアにテーブルが配置されているだけ。
▲テーブルは標準が4人席。近隣のサラリーマンに休憩、ランチ、打ち合わせなどいろいろな目的で使ってもらおうということですね。
情報収集用のテレビも壁に置かれています。
スタッフはキッチン担当とホール担当のおじいさんが一人づつ、合計2名。
▲もう本当に昭和のサラリーマン向けを絵に書いたような店内。
もちろん全面的に喫煙OK。テーブルには灰皿が標準装備されています。
「煎濾(センロ)」同様、非喫煙者の人には厳しいかもしれません。
また店内にはSNS映えするような要素は一切ありません。よく見かけるレトロ喫茶女子もあまり見かけません。完全にサラリーマンと喫煙者のための喫茶店です。
メニュー
メニューは喫茶メニューと食事メニュー。
▲文字がギッシリ詰まったメニュー。
食事はすきやき丼(!)とかスパゲティとか。
さらにセットメニューがあって、さらにランチタイムにはサービス価格になるセットメニューがあるという複雑なシステム。読み解くのに時間がかかります。
▲これはスイーツメニューですね。
▲店頭に置かれたメニューボード。
▲これは店頭のガラス窓にあるセットサービスのメニュー。
このセットサービスのメニューは店内あちこちにあるので、この辺りがアイビー館のおすすめのようです。
オーダー
今回オーダーしたのは「ブレンド」。
▲普通に1975年の喫茶店のコーヒーでした。
50年近くほとんど変わらないコーヒーを日本を支えてきた浜松町で働くサラリーマンたちに提供し続けてきたんですね。
ポイント
ポイントは動態保存されてきた昭和のオフィス街の純喫茶ぶり。SNS映えするオシャレポイントなど一切無く、昭和なサラリーマンたちと喫煙者がいかにリラックスできるかだけに注力している硬派な純喫茶。
そうしたハードボイルド浜松町な雰囲気を少しでも感じてみたいという人にはこれ以上ないおすすめ純喫茶です。
基本情報
店名 | アイビー館 |
住所 | 港区芝公園1丁目2−10 MAP |
最寄駅 | 都営地下鉄大門駅徒歩5分、御成門駅徒歩3分 |
定休日 | 土日祝 |
営業時間 | 7:30 – 17:00 (ランチは11:00〜13:00) |
禁煙・喫煙 | 全席全時間帯 喫煙可能 |
営業時間、定休日などは変更になる可能性があります。