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軽井沢の万平ホテルは、かつてジョン・レノンとオノ・ヨーコが定宿にしていたことでも有名な、歴史あるクラシックホテルです。
そのホテルにあるカフェテラスは、メニューにジョン・レノン直伝のロイヤルミルクティーがあるのもポイント。その趣ある佇まいは、ただそこに身を置くだけで日常を忘れさせてくれる素敵なカフェテラスです。
立地と歴史
亀屋という旅館が前身で、軽井沢を避暑地として世界に向けて紹介した宣教師クロフト・ショーらがこの亀屋を訪問したことから初代佐藤万平が1894年に亀屋ホテルをオープンさせたのが始まりと言われています。
すでに創業は100年を有にこえ、2024年には開業130周年を迎えようとしています。
歴史と伝統の塊のような場所です。
そんな輝かしい130周年記念を前に、2023年1月から2024年夏まで、1年半の休業をして大規模改修を行うことが親会社の森トラストより発表されました。実は万平ホテルは1997年にエディション虎ノ門などを持つ不動産会社森トラストの傘下に入っているのです。
森トラストは、六本木ヒルズの森ビル創業者の次男の会社で、長男が継いだ森ビルとグループ企業でしたが、森ビル創業者である父森泰吉郎の死後兄と袂を分かち、現在森ビルとはグループ企業ではありません。
2023年1月で一旦休業してしまうので、リニューアル前の万平ホテルカフェテラスを記事にしておきたいと思います。
なお、今冬の万平ホテルはすでに満室に近いようです。空室は下の画像をクリックして一休で確認してみてください。


万平ホテルは、前述の通りジョン・レノン&オノ・ヨーコが息子のショーンを連れて度々宿泊しており、ジョン・レノン直伝のロイヤルミルクティーがカフェテリアの定番メニューにあるだけでなく、ジョンが爪弾いたとされるヤマハのアップライトピアノなども遺されています。
貴重なピアノは、万平ホテルの歴史を伝えるさまざまな史料とともにホテル内にある史料館に保管・展示されています。
立地は、軽井沢で数々の別荘建築を手がけたウィリアム・メレル・ヴォーリズの建築が点在するヴォーリズレーンにほど近い場所です。
軽井沢駅から歩くとなると30分弱かかります。基本的に車での訪問を前提にしているので広い駐車場があります。
店構え
現在の建物は1936年竣工、設計は久米権九郎です。趣ある佇まいは戦前の貴重な建築で、歴史と伝統あるホテル9軒だけで構成されている日本クラッシックホテルの会に登録されており、日光金谷ホテル、箱根の富士屋ホテルと並んで日本の3大クラッシックホテルと称されています。
また、ジョン・レノンファミリーが宿泊していたことでも有名な本館アルプス館は、2018年国の登録有形文化財に指定されました。
店内
カフェテラスの店内もロビー周りも映画に出てきそうな趣ある雰囲気を纏っています。
スタジオジブリのアニメ映画「風立ちぬ」の舞台、「草軽ホテル」のモデルの一つと言われ、小説「風立ちぬ」の著者の堀辰雄もここに滞在しています。
また、三島由紀夫の代表作の一つ「美徳のよろめき」の旅先での耽美な場面は、この万平ホテルが舞台と言われています。
カフェテラスは、ガラス張りの開放的な空間。夏場はテラス席も設けられ、大人気です。▲
さすが、日本の3大クラッシックホテルだけあって、その調度品の数々、細部に至るまで重厚で威厳があります。▲
メニュー
やっぱりここへ来たらロイヤルミルクティを飲まずにはいられません。
なみなみと注がれたロイヤルミルクティー。
コーヒー好きでもここでは紅茶です。クラシカルなカップのデザインもこのホテルの雰囲気にマッチしています。▲
こちらはフレンチトースト。メープルシロップをたっぷりかけていただきます。▲
ロイヤルミルクティーには砂糖が入ってませんから、甘味は自分で調節できます。甘いものと一緒の時は、砂糖なしで。
こちらは伝統のアップルパイ。オーソドックスな安心する味です。▲
2023年のG7外相会議が軽井沢で開催された際もこのアップルパイが振る舞われたそうです。たぶんロイヤルミルクティーも一緒だったのでしょう。
”ジョン・レノンが定宿にしていたホテルのパイとジョンが作り方を教えてくれたお茶” と説明すれば世界のVIPでもオオォとなりますよね。
復刻されたレモンパイも美味しい。
これまでに何度も訪問して、その度にいろいろなスイーツを試していますが、いつも飲み物はロイヤルミルクティー一択です。
朝食
宿泊した時にいただいた朝食もご紹介。
伝統的なホテルの朝食は和食と洋食からセレクトできます。洋食の場合はメインダイニングルームで。
やっぱり、朝もロイヤルミルクティーです。カフェテラスとは異なるデザインのカップで出てきました。▲
宿泊せずにカフェテリアだけの利用も可能ですが、やっぱり一度は泊まってみたいホテルです。夏は混雑していますは、冬の軽井沢は休業の施設も多い分、人が少なくて快適です。
夏の軽井沢もいいけれど冬の軽井沢もおすすめです。
ポイント
2023年1月初旬で一旦営業を終えてしまうのは残念ですが、2024年夏にリニューアルオープンして戻ってくる新生万平ホテルに期待します。
ただ、国の登録有形文化財ですから、意匠的にはそうそう大胆な変更は許されるはずもなく、おそらく設備系など、宿泊者や訪問客にはあまり見えない場所を改修するものと想像します。
改修される前にもう1回くらい行けるといいのですが。リニューアルしたらまた宿泊したいと思います。
基本情報
店名 | 万平ホテル カフェテラス |
住所 | 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢925 MAP |
最寄駅 | 軽井沢駅徒歩約26分、タクシー5分、駐車場あり |
定休日 | 2023年1/3の夕より2024年夏まで改修工事のため休業予定 |
営業時間 | 9:30~18:00 (7/23~8/31は9:00~) |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
営業時間、定休日などは変更になる可能性があります。
また空室の確認、宿泊の予約は下の画像をクリックして一休からどうぞ。